「阿房宮」は生のままでも食べられますが乾燥させることで旨味と香りが凝縮され、長期保存が可能になりました。秋にしか収穫できない菊を季節関係なく食べたいという願いや冬場の野菜不足の解消のためにも干し菊は青森県南部地方の先人たちの知恵として進化した形なのです。
年に一度、秋に収穫し蒸し上げて乾燥し、味を凝縮された干し菊は、さっと湯がくだけで鮮やかな彩りと味わいを取り戻し、一年中味わうことができます。
青森県南部地方の「阿房宮」は生品が料理されることもありますが大半が干し菊となり、冬の食膳に華やかさを添えてくれます。この干し菊づくりは、名川町東円寺の板橋太観住職が開発し、教え聞いた清光寺の高山恵輪住職が地域へ普及させたと伝えられます。今から百年あまり前の明治30年頃のことだそうです。
元祖エディブルフラワー(食べることができる花)「阿房宮」は古くは中国で漢方として使用されていました。ビタミン・ミネラルが豊富で心と体を癒す様々な効果があることがあることから、古くから薬膳として用いられ、近年改めて注目されてきております。